最近は、駅や公共施設などで「aed」を見かけることが多くなったので、aedのことを知らない人は少なくなりました。
しかし、aedが救命装置であることは知っていても、その用途を知っている人は決して多くはありません。
aedとは自動体外式除細動器のことで、心臓がけいれんし、血液を流すポンプ機能を失った状態(心室細動)になった心臓に対して、電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療機器のことです。
心室細動の唯一の治療方法が、除細動器(aedなど)で電気ショックを与えることです。
そして、aedの使用とあわせて、胸骨圧迫や人工呼吸を行うことが非常に有効になっています。
aedは、操作方法を音声でガイドしてくれるため、一般市民でも簡単に使用することができます。
操作方法は、まずaedのフタを開けると、自動的に電源がONになります。
次に、2枚の電極パッドを図に示された胸の位置に貼ります。そして、ボタンを押して 電気ショックを与える、という手順だけです。
なお、aedがその機能を発揮するのは、心室細動を起こしている心臓の場合です。
正常な拍動をしている心臓や、拍動が止まっている心臓、又は不整脈を起こしている心臓の時は、aedが自動的に「除細動の必要なし」の判断を下し、電気ショックを行わないようになっています。
ところで、心室細動に電気ショックが有効だからといって、いつでも成功するというわけではありません。
時間との勝負です。一分一秒でも早く電気ショックを行うことが重要です。
電気ショックの成功率というのは、1分を過ぎるごとに約7~10%低下していきます。
日本では、救急車の到着までに平均8分がかかっています。
従って、救急車の到着を待っていたのでは、成功率は最悪20%にまで落ちてしまいます。
救急車が到着する前に、倒れた人の近くにいる誰かがaedを使用して電気ショックを行うことが最も重要になります。
倒れた人を見つけた時の心肺蘇生の流れとしては、以下のようにします。
1.肩を叩いて意識を確認します。
2.119番への電話とaedを取ってくるように叫びます。
3.呼吸の確認をします。
4.1分間に100回以上のテンポの胸骨圧迫と、人工呼吸をします。
5.aedで電気ショックを与えます。
救急車が到着するまで、この処置を続けます。救急車が来るまでは、aedのスイッチは入れたまま、電極パッドも貼ったままにしておきます。
ちなみに、aedは水にぬれた道路や金属板の敷いてある場所でも正常に作動します。
ただし、身体が濡れている場合は、電極パッドを貼る部分をよく拭いて、電極パッドが水にぬれないようにする必要はあります。